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エフェクチュエーションとは?「見切り発車」という現代の成功法則。

投稿日:2022/01/16


昨日の午後は、13時30分から19時までかけて、オンラインセミナーを受講しました。

テーマは「エフェクチュエーション」です。

さて、「エフェクチュエーション」とは、どのようなことなのでしょうか?




 

「エフェクチュエーション」とは?

あなたは「エフェクチュエーション」という言葉をご存じでしょうか?

多くの方にとって、聞きなれない言葉ではないかと思われます。

私は、今回のセミナーを受講するまで知りませんでした。。。

さて、今回の長時間にわたる「エフェクチュエーション」セミナーをギュッとまとめて、私なりに「超ひと言」にすると、

・もっと「見切り発車」しよう

というメッセージです。

その理由は後述するとして、まずは超ざっくりと「エフェクチュエーションとはどんなことなのか?」について概要を記してみます。

 

「エフェクチュエーション」の意味

セミナーのスライドで紹介されたエフェクチュエーションの辞書的な解釈は、

“エフェクチュエーションとは、エキスパートの起業家が極めて高い不確実性に対処するために用いる思考様式である”

です。

日本語に訳しづらい言葉なのですね。

英語だと「Effectuation」。

「効果」という意味の「effect」が関係しているのではないかと思います。

その反対は「コーゼーション」。

英語だと「Causation」。

「原因」という意味の「cause」から転じている言葉ですね。

 

5つの原則

すべてを説明することが困難なので、本記事では言葉だけ載せておきます。

 

(1)手中の鳥の原則

いまの自分が持っている手持ちの能力。

そこからスタートしていく発想です。

 

(2)許容可能な損失の原則

損失が出ても致命傷にはしないこと。

そのため、自分がとれる範囲のリスクをあらかじめ設定することです。

 

(3)クレイジーキルトの原則

形や柄が違う布を縫い合わせてつくる「クレイジーキルト」のたとえ。

顧客や従業員などをパートナーと捉えて、チームとしてゴールを目指していくことです。

 

(4)レモネードの原則

すっぱいレモン(失敗)があっても、そこにシロップ(学習機会)を加えます。

それによってレモネードのような成功事例に変えていくことです。

 

(5)飛行機の中のパイロット原則

4つの原則を包括した原則です。

空で飛行機をコントロールするように、不足の状況でも臨機応変に対応することです。

 


 

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「エフェクチュエーション=波乗りタイプ」と「コーゼーション=山登りタイプ」

エフェクチュエーションとコーゼーション。

2つの関係性をシンプルにすると、

・エフェクチュエーション=波乗りタイプ

・コーゼーション=山登りタイプ

という置き換えができると感じました。

過去の「日本型雇用システム」ような

・終身雇用

・年功序列

・労働組合

といった制度が、ある程度約束されている時代なら「山登りタイプ」で良かったのでしょう。

目的に向かってコツコツやることが美徳とされていました。

私も、コツコツ取り組むことが持続的な前進を生み出す唯一の方法だと信じてきたのです。

でも、先日受講したセミナーで、講師の方が発言していたことにドキッとしました。

「変化の速い時代には、コツコツは、見方を変えるとダラダラやっているようにも見えます」と。

私が信じてきた「コツコツ取り組む」という価値観。

それは、今や「ダラダラやっている」という価値観に置き換わってきているのだということなのです。

たしかに、変化が少ない時代なら、コツコツと取り組んで、成果が出るまでがまんすれば良かった。

でも、今はコツコツと取り組んでいる間に、新型コロナウイルスをはじめとした予想できない状況に陥ってしまうわけです。

ですから、ロールプレイングゲームにたとえるなら、

(1)手中の鳥の原則

(2)許容可能な損失の原則

という装備で、冒険の旅に出る必要があるわけです。

その冒険の道すがら、

(3)クレイジーキルトの原則

(4)レモネードの原則

という要素で、ほかの人との出会いや失敗から学びながら、冒険を進めていく。

そうして、

(5)飛行機の中のパイロット原則

というように、自分なりにできることをコントロールしていくのです。

これが、サーフィンのような感覚。

海は動的。

山のように静的ではありませんよね。

そのため、エフェクチュエーションは「波乗りタイプ」に該当するわけです。

いい波がきたら、その流れにのるためにも「見切り発車」していくのがいいのだと。

そのような思考と行動が大事なのだということが伝わってきました。

 

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「あの人、見切り発車じゃないか?」と言われる人になろう

私たちが目指すゴールも同じです。

過去の時代、大事なのはいわゆる欧米型の目標達成。

1年後のゴールを決めたら、12カ月に分配する。

それを1ヶ月に割り当て、1週間で取り組むことを決める。

それを1日単位に算出し、毎日の行動として実行する。

この手法自体はとても大事で、ゴールを実現していくためには欠かすことができません。

ただ、変化の速い時代にはそれだけだとしんどいのですね。

なぜなら、追いかけていた目標が失われたり、すぐになくなってしまうくらいに何が起きるかわからない時代だからです。

そのため、エフェクチュエーションの発想が必要なのです。

だからこそ、私が今回のエフェクチュエーションセミナーで受け取ったメッセージは「見切り発車」です。

実際、私たちが新しい取り組みをするとき、周りの人の感想はたいてい2つに分かれます。

1つは「あの人、見切り発車じゃないか?」。

もう1つは「何でもっと早くやらなかったんだろうね?」。

このどちらかになったりするものです。

うまくいくのはどちらが多いかといえば、前者の「あの人、見切り発車じゃないか?」と言われる人たちです。

セミナーの事例に出ていたのは、Apple社。

先日、株式時価総額が、アメリカの歴史上で初となる3兆ドル超えたということで話題になっていましたね。

私もパソコンとスマホはAppleの恩恵を受けています。

そのApple社は、何度も失敗作を出していることで知られています。

その1例が『Apple Newton』。

世界初のPDA(携帯情報端末)として、1993年にリリースされました。

時代が早すぎたのと、重すぎる端末で売れなかったようです。

間違いなく「見切り発車」だったのです。

しかし、この失敗が重要でした。

なぜなら、このときのPDAで培ったノウハウが、後のiPhoneやiPadの開発につながっているからです。

あのApple社でも失敗して、そこから学び、どんどん成長しているのです。

私たち個人も、もっと「見切り発車」していくべき時代なのでしょう。

さて、2022年はまだスタートしたばかり。

あなたはどんな「見切り発車」をしていきたいですか?

 

最後に、「エフェクチュエーション」理論の提唱者であるサラス・サラスバシーさんご本人によるTEDでの映像があります。

原著の翻訳を手掛けた吉田満梨教授(今回のセミナーの講師でもあります)による日本語字幕なので、とてもわかりやすくなっています。

とてもおもしろかったので、ご興味があればぜひ(25分ちょっとありますが)。

エフェクチュエーション TEDxMidAtlantic 2010 Saras Sarasvathy 11 5 10(日本語字幕付き) – YouTube

 


 

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■編集後記

昨日は、朝6時30分の「習慣化オンラインサロン」朝活からスタート。

・7時から「ふり返り&プランニング」タイムのファシリテーション

・7時30分から「目標達成ミーティング」で目標についてシェアタイム

・8時から定例のスタッフミーティング

・9時からブログ部の部会

・10時から「早起き部」と「ブログ部」の交流会

午後は13時30分から19時までオンラインセミナーを受講。

夜は家族で食事に行くことができました。(^^)


 


 

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