森鴎外氏の短編小説『最後の一句』を読みました。
 そこから感じた「言葉の力がつくり出す3つの変化」を記事にまとめました。
 (ネタバレ無しです)

 
 
 
『最後の一句』(森鴎外・著)を読んだ理由
『最後の一句』。
 あなたはご存じでしょうか。
青空文庫やKindle(無料)にあります。
 教科書に載っていることもあるようです。
私は初見でした。
 森鴎外さんの文体って、何となく苦手なんですよね……。
では、なぜ、読んだのか。
 娘(中学生)のゴールデンウィークの課題だったからなんです。
いわゆる「読書感想文」ではありません。
 この作品から何を思い、何を感じたのか。
 それを500文字程度に書くという課題です。
こういう課題。
 学生時代に苦労した覚えがあるんですよね。
どんな構成で書けばいいのか。
 何を軸に書けばいいのか。
 正解は何なのか。
まったくわからない状態。
 なので、あらすじを書いたり、文字数だけ増やしたりしていたんです。
 (もしかしたら、あなたも同じような経験があるかもしれません)
「そんなんじゃ、質が高い文章は書けないよな」と今ならわかりますが。
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気分が重い宿題に立ち向かう方法
いつもは、あまり先のばし娘が、今回の課題文を重ための課題だと捉えていることがわかったんですね。
 私も同じ気持ちで先のばししていたので。
そんな姿を見ていて、思ったことがあったんです。
それは、
 Q:もしも、私が中学3年生に戻ったとしたら、何があったら良かったか?
 という問いです。
私の答えは、
 A:思考の壁打ちをする相手が欲しかった
 ということです。
あなたの考えをはっきりさせるための「壁打ち」という存在 | 【良習慣の力!】ブログ
読後は、自分ひとりの意見しかありません。
 焦点を当てるところも、深ぼるところもよくわからない。
きっと、そんな状態で課題を書いても、
 ・結論
 ・テーマ
 ・意見
 など、すべてがぼけた文章になることうけあいです。
では、それを避けたかったらどうするか。
両親や姉にも一緒の課題文を読んでもらいたかったです。
 そこから、それぞれの意見を交換する。
 対話を通して、私の考えをまとめる。
そのようにして、課題文を読んだあとの文章を書くことができれば良かったのに・・・と思うんですよね。
そう思ったので、私たちは家族3人で話してみようかと。
 娘だけでなく妻と私も一緒に課題文を読みました。
 そして、それぞれが考えたことを話したんです。
3人で様々な視点があり、興味深かったですね。
 私の考えも深まりました。
同時に、何だか既視感もあったんです。
「ん?この感じ、なんかに似ているな?」と。
 その感覚は、私が主催している「ビジネスブックBAR」でした。
本を素材にして、それぞれの意見を磨き合う。
 そこからさらに、レベルアップした対話ができるようになる。
 そんな環境を好んでいますし、つくり出したいと考えているんです。
 (私はそんな時間が好きなんでしょうね、結局)
これは、吉田松陰さんの松下村塾みたいなイメージです。
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『最後の一句』がつくり出した3つの変化
私にとって『最後の一句』は、興味深い小説でした。
なぜなら、
 ・『最後の一句』がコーチング的な言葉
 だったからです。
でも、コーチングスキルでいうところの「質問」では無いんです。
 ただ、発した言葉がその場の空気をガラッと変えてしまう。
 そんなパワフルワードがあるんですよね。
主人公の娘「いち」が発する『最後の一句』は、まさにそんな言葉でした。
 作者がタイトルに込めた1つの言葉には、3つの変化をつくり出すえエネルギーがありました。
1:言葉はコミュニケーションを変える
1つ目は、
 ・言葉はコミュニケーションを変える
 です。
16歳の娘「いち」とお白州(法廷)の役人「佐々」のコミュニケーションは、一方的でした。
 いちが、佐々にお願いする。
 依頼のスタイルです。
それが言葉ひとつで、相互コミュニケーションに変わります。
「こうして欲しい」という一方的な依頼から、「お互いにどうするべきか?」というコミュニケーションに変化したように感じました。
言葉は、一方的な伝達から相互コミュニケーションに変えるパワーを持っています。
2:言葉は立場を変える
2つ目は、
 ・言葉は立場を変える
 です。
物語の中では、いちと佐々の立場は明確に違います。
佐々は役人なので上から。
 いちは平民なので下から。
それが、言葉によって対等になるんです。
 「私たちは同じ人間ですよね」と言わんばかりに。
強い言葉は、立場を変える力を持っているのです。
3:言葉は感情を変える
3つ目は、
 ・言葉は感情を変える
 です。
『最後の一句』を放った主人公いち。
 この言葉はコミットメントでした。
 決断です。
未来がどうなるか。
 現時点では、わからない。
それでも、自分が進む道はここしかない。
 そう考えたわけです。
多少なりとも迷いや葛藤があったにせよ、『最後の一句』がいちの覚悟をつくります。
 その覚悟が伝わり、役人の佐々もたじろいだように感じました(実際の文章にはありませんが)。
強い言葉は、自分の覚悟をつくります。
 それが、ほかの人にも伝わるわけですね。
ということで、『最後の一句』から感じた言葉の強さと、言葉がつくり出した3つの変化を考えてみました。
あなたが『最後の一句』を読んだら、どう感じるでしょうか。
 興味深い短編小説でしたので、ご興味があればぜひ読んでみていただければ。
 (大人になってから、中学生の課題に向き合うのもおもしろいものです)
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■編集後記
昨日は、朝5時台の「習慣化コミュニティー」朝活からスタート。
午後に家族と温泉へ。
 天然温泉の露天風呂では見えなかったんですが、食事をしているときに富士山が見えました。
 休憩処に漫画本が置いてあり、『弱虫ペダル』を第1巻から読み始めました。
 温泉に入り、ビールを飲み、リラックスして漫画を読む。
 極楽ですね。(^^)
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