コミュニケーションの習慣

スキルのコミュニケーションに頼りすぎた私の失敗事例

投稿日:2020/11/07


「コミュニケーション」の本質を忘れてしまうと、違和感だらけの対話になってしまうので注意しましょう。




 

家族に違和感を与えた私の失敗事例

私のコミュニケーションの失敗事例があります。

それは以前に息子の進路についての家族会議のときに起こりました。

家族に「なんかお父さん変」と思わせてしまったのです(普段から思われている可能性はありますが・笑)。

原因は、「スキルのコミュニケーション」に頼ろうとしてしまったことです。

当時の私は、コーチングスクールに通いはじめた頃。

学んだスキルを使ってみたくなっていたのです。

そのため、家族会議に下記のようなスタンスでのぞみました。

息子の話に対して、

・うなづきやあいづちを多用する

・息子がどう考えているのか質問する

・自分の意見は言わずに息子に意見を言ってもらう

・息子の内側でどんな感情なのか確認する

という姿勢でした。

一見すると、それほど悪いようには見えないように思います。

しかし、私と息子のやりとりを聞いていた妻から「ちょっと待って」がありました。

妻いわく「そういうのは家族とのコミュニケーションに持ち込むのはやめて欲しいな」ということだったのです。

私は自分を否定されたように感じました。

頭の中で、

「自分はお金をかけてコーチングというスキルを学んでいる」

「コミュニケーションとして原則のスキルがコーチングだ」

「そのようなスキルをつかって話を聴くのはいいことのはずだ」

と考えていたからです。

もしかすると、あなたにも似たような経験があるかもしれません。

自分が大事に思っていることが、相手に違和感を与えてしまったということが。

妻に対して、反論が喉まで出かかっていました。

でも、踏みとどまりました。

結果、踏みとどまることができてよかったのです。

その理由があります。

 


 

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スキルのコミュニケーションと自然体のコミュニケーション

妻への反論を踏みとどまったあと、私自身の過去の体験で思い出したことがありました。

それは、コーチ同士のコミュニケーションのズレです。

コーチングスクールでコーチングセッションの練習会をおこなっているときに感じたことがあったのです。

これは私の体験です。

コーチングセッションの練習会で3人チームになりました。

練習会なので、私は1つのテーマで2人のコーチにセッションを受けるという試みです。

そのような状況でAさんとBさん、両方にコーチングセッションを受けました。

同一テーマであったのにもかかわらず、そこで感じたのはあきらかに異なる「話しやすさ」でした。

Aさんはなんとなく話しづらい。

一方のBさんは話しやすかったのです。

「この2人のコーチに感じる違いは何だろう?」

思わず分析をしてしまいました。

Aさんは、下記のような印象です。

私の話に対して、

・うなずきやあいづちを多用してくれる

・私がどう考えているのか質問してくれる

・Aさんの意見は言わずに私の意見を言わせてくれる

・私のの内側でどんな感情が起こっているのか確認してくれる

というスタンスです。

一方のBさんは、

・うなずきやあいずちはほどほどにしてくれる

・聴いている状態は自然体かつフラット

・Bさんは「私だったらこう考えるかなって思ったけど、どう思いますか?」と意見をぶつけてくれる

・いいタイミングで沈黙の時間が流れる

というスタンスでした。

ここに私が感じたのは、

・Aさん=スキルのコミュニケーション

・Bさん=自然体のコミュニケーション

ということだったのです。

もちろん、コーチングセッションの練習会ですから、Aさんの取り組みでは間違いではありません。

むしろ、練習会という目的から考えれば正しいです。

ただ、やはり人のコミュニケーションというのはスキルですべてが解決するほど単純なものではないのですよね。

このときの練習会の体験は、いまだに印象に残っています。

 


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目的を手段と取り違えてはいけない

先述の我が家の家族会議で妻が指摘したのは、まさにここ。

私の息子へのコミュニケーションが「スキルのコミュニケーション」になっていたことに違和感を覚えたのでしょう。

もちろん、このときも「親子コーチング」の練習会だったら問題なかったわけです。

ですが、普通に家族会議をしているときに、たとえば「いまあなたの内側で何が起こっていますか?」と質問したらどうなるか。

もしビジネスだったら「この人、変な人だな」と思われますよね。(笑)

私はコーチングというコミュニケーションスキルで仕事をしています。

ですから、スキルを重視したコミュニケーションそれ自体を否定するつもりはありません。

ただ、そのようにスキルを意識しすぎたコミュニケーションをやりすぎるのはNG。

不自然なコミュニケーションになってしまう危険性があることを理解しておく必要があると考えています。

スキルに頼りすぎると、何より大事な「相手のことを知りたい」とか、「自分の本音を伝える」という本質の部分が失われてしまいます。

むしろ、相手に伝えたいのは真逆。

本音で伝えたいことが相手の気持ちに届かせたいのであり、スキルが相手の心を揺さぶるわけではないのですよね。

これは、目的と手段を取り違えてしまうミスです。

コミュニケーションスキルを学ぶことは、一生活用できるスキルですから、迷わず学ぶことをおすすめします。

ただ、私のようにスキルを活用するタイミングや状況には注意しましょう。

コミュニケーションでは「これさえやっておけばすべてうまくいく」という万能薬はなさそうです(今のところの私調べでは)。

 


 

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■編集後記

昨日は、朝6時の「習慣化オンラインサロン」朝活からスタート。

夜は新たなワークショップのスライドづくり。

あれこれと構成を考えるのが大変なんですが、おもしろいところでもあります。


 


 

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