人間の本能は「快感を近づけたい。痛みを避けたい」という2つです。
それだけに、私たちが「どんな痛みなら耐えられるか?」を考えるのは、興味深い視点だと考えています。
「好きなことならつらさを感じない」は本当か?
「自分が好きなことをとことん追求すれば、成功する」
そんなフレーズを見聞きすることがあります。
果たして、本当なのでしょうか?
私の感覚だと、
・100パーセント間違っているとは言えないけれど、100パーセント合っているとも言えない
です。
たしかに、小学生の頃に「プロサッカー選手になる!」と作文に書いて、本当にプロのサッカー選手になった人たちがいます。
実際にサッカーが好きで、サッカーの練習をたくさんしていたはずです。
ですから、インタビュアーから「ここまで活躍できた理由は何ですか?」と問われたら、選手は「好きなサッカーをとことん追求したからです」と答えます。
すると、まわりの人は、そんな選手の姿を見て「やっぱり好きなことを追いかけるって大事なんだな」と表現したりするんですね。
まるで「好きなことをしているから、つらいこともつらいって感じないんだろうね」みたいに。
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「目標のためなら、このつらさの中にいることができる」という感覚
たとえば、サッカーが好きだから、サッカーに関することはすべて好きになれる。
だから、ストイックにサッカーのトレーニングができる。
マンガ『キャプテン翼』の主人公・大空翼のように。
そう考えることができたら、わかりやすいですよね。
「自分にも、それくらい情熱を持って打ち込める好きなものがあればいいのに」と思う人もいるかもしれません。
同時に「いま自分ががんばれていないのは、好きなものが見つかっていないからなんだ」と。
そして「自分にもそんな対象が見つかれば、努力できるはずなのに」と。
しかし、私は「そこはちょっと違うんじゃないかなー」と思うんです。
それは「これがやりたい!」というポジティブな感情では無いのではないかと。
それよりも、もう少し重ためで「目標のためなら、このつらさの中にいることができる」という感覚なのではないかと思うんです。
サッカー選手であれば、
・勝つために、きつい筋トレをする
・試合で最高のパフォーマンスを発揮するために、きびしく節制する
・1試合走り続けられるように、息を切らして長距離を走り続ける
といったつらさがあるはずです。
すべて、サッカーが上達するために取り組むことです。
3日や1ヶ月限定ではありません。
長い間、練習のつらさは続くのです。
ですから、「目標のためなら、このつらさの中にいることができる」という感覚なのだと思うのです。
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「やりたくないこと」の先にあるもの
おそらく、今のあなたが好きなことも「つらさゼロ、好き100パーセント」ということはないはずです。
むしろ、つらさとともにいるからこそ、情熱も強くなってくるんですね。
それは、活躍している人たちも同じです。
サッカー元日本代表の本田圭佑さんは、インタビューで「やりたくないことを続けた先にしか、結果はついてこない」と言っています。
ミュージシャンの吉川晃司さんは、体型維持のために1年間で300日以上もプールに行って、泳いでいるそうです。
そう聞くと「よっぽど水泳が好きなんだな」と思いませんか。
でも、違ったんです。
吉川さんは「もう仕事の一環です。楽しくないですよ。」と語っています(かっこよすぎる・笑)。
ビジネスでも同じです。
たとえば、ひとりで仕事をしている方だと、セールスをする必要があります。
好むと好まざるとにかかわらず。
ただ、対面のセールスが得意な人ばかりではないわけです。
ですから、それ以外のセールス方法として、
・インターネットで発信する
・小冊子を配布する
・営業を代行してもらう
などといった方法を考えているんですね。
要は、セールスのつらさがゼロになるわけではないのですが、取り組む必要がある。
そのため、その人が選べるレベルで「目標のためなら、このつらさの中にいることができる」わけです。
私なら、ブログがそれに当たります。
ブログを書くこと自体は楽しいのですが「つらさゼロ、好き100パーセント」ということはありません。
ブログネタに困ることがあります。
ブログ記事の質に落ち込むこともあります。
ブログが書けない夢を見たりします。(笑)
ただ、そういったことも含めて「将来なりたい自分のためなら、ブログを書くつらさの中にいることができる」という感覚なんですよね。
さて、あなたは「目標のためなら、このつらさの中にいることができる」というものは何でしょうか。
私は、その問いに答えられるようになることが、人生で大切なことの1つだと考えています。
なぜなら、その問いへの答えこそ、自分にとっての宝になり得ます。
ほかの人が避けることを、自分ができるわけですからね。
あなたにとって、それは何なのか。
ぜひノートを開いて5分だけ、ペンを走らせながら考えてみましょう。
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