コミュニケーションの習慣

相手に伝わるメッセージのコツ。自分の立場を「私は」ではじまる「Iメッセージ」にする。

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相手をほめることや相手を承認する、というのは、言葉で言うよりもずっと難しいことだと考えています。

それでも、自分が発言する立場を変えるだけで、おどろくほど相手に伝わる伝え方があります

 

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WBC小久保監督が使った選手を承認するスキル

先日、妻から「小久保監督が生出演してるよ〜」と言われて反応。(^_^;)

読みかけの本を置いて、テレビでニュース番組を見てしまいました。

その中で印象的だったのは、WBCをふり返りながら、プロの選手たちが小久保監督を絶賛していたことでした。

もちろん、テレビの取材ですから正面切ってクレームを言う人はいないと思いますが(笑)、それでも、かなり好意的なフィードバックが多かったのですよね。

傾向として多かったのは、

・自分をほめてくれた
・いつもプラスの声がけをしてくれた
・選手に敬意を払ってくれていた

ということでした。

選手たちのインタビューから感じたのは、小久保監督が選手たちを十分に認めていたということです。

兄貴分のような小久保監督から、選手たちが承認を受ける。

そのパワーで選手たちが力を十分に発揮でき、結果として今回のWBC6連勝につながったのではないかと感じたのです。
 

「評価」のニュアンスが伝わってしまう「YOUメッセージ」

スポーツとコーチングは相性が良いのものですが、小久保監督が使っていた「承認」も両方の世界にありますね。

コーチングでは、相手(クライアント)を承認したり、ほめることを「アクノリッジメント」と呼びます。

この「アクノリッジメント」には、2種類あるのです。
(これは、覚えておいて損はない知識です。)

まず1つめのタイプのアクノリッジメントは、「YOUメッセージ」と言われるものです。

たとえば、

・努力して、よくやったね!
・あなたは優秀ですね!
・あなたのがんばりはすごいね!

といった感じです。

要は、「あなたは、⚪︎⚪︎ですね」と、ほめる承認です。

もちろん、このような承認は嫌な気持はしませんし、私もウェルカムです(笑)。

ただ、少しうがったとらえ方なのですが、このような承認は、ほめてくれた人の「評価」が入ってしまっています。

たとえば、ほめてくれた相手のことを、あなたが尊敬している場合は「YOUメッセージ」でいいでしょうね。

私が憧れている師匠たちから、「あなたのがんばりはすごいね! 」なんて言われたら、舞い上がるわけです。(笑)

しかし、私が苦手としているようなタイプの人から「あなたのがんばりはすごいね! 」と言われても、なんとなく「いや、それほどでも・・・」なんて言ってしまいそうです。(^_^;)

たとえ同じような賞賛の言葉であっても、ほめた人からの評価基準があるので、ストレートに相手に伝わらないことがあるのですね。

そのようなタイプのほめ言葉を、「YOUメッセージ」といいます。

 

「私」」という主語を使うIメッセージのほうが伝わる

一方で、もう2つめのアクノリッジメントのタイプは、「Iメッセージ」といいます。

これは、「相手の言動や行動が、自分にどのような影響を与えたか?」ということを伝えるものです。

ほかの人の基準ではなく、その人自身の基準によってアクノリッジメントするわけです。

例をあげると、

・あなたのブログがおもしろかったので、私もブログをはじめました!
・あなたがフルマラソンを走る姿に感動して、私もフルマラソンにトライしました!
・あなたのコーチングを受けて、私もプロコーチを目指そうと思いました!

というタイプの言葉です。

このような言葉は、相手の心にストレートに伝わるものです。

ほめた相手は本当にそう思っているからこそ、行動のきっかけになっているわけです。

少しくらい苦手な人であっても、「YOUメッセージ」のように否定はできません。

実際、あなたが上記のようなことを言われたら、嬉しいのではないでしょうか・・・?(笑)

さて、ここであなた自身の言動をふり返ってみましょう。

もし、あなたが「YOUメッセージ」が多いようでしたら、その言葉を少し飲み込んでみるのです。

そうして、「Iメッセージ」に変えてから、相手をほめてみてはいかがでしょうか。

きっと、これまでとは違って、あなたのメッセージが、よりストレートに相手に伝わるはずです。

 

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■編集後記

昨日は、妻が、春休み中の子どもたち2人と甥っ子を連れて外出(以前から決まっていました)。

「さて、じっくりひとり会議でもやろう!」と思ったのもつかの間、、、遅れているタスクがあふれていることに気づきました。(^_^;)

結局、せっかくのひとり時間を仕事に使ってしまいました。(笑)

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