コミュニケーションの習慣

未来のトラブルを未然に防ぐために。フィードフォワードを活用しよう。

投稿日:


目標達成のためには、信頼できる人から自分の行動に対するフィードバックが有効です。

それと同様に、未来を考えるように導く「フィードフォワード」も重要だと考えています。

db74ce13a59ee1f6a2745b4777987faa_s

 

スポンサーリンク

 

軌道のずれを修正するフィードバック

コーチングでは、クライアントとのオリエンテーションやプレコーチングを通してビジョンを共有します。

ビジョンを共有したあと、ビジョンに近づくための目標設定をおこないます。

ゴール達成のあとに得たいものも明確にしたら、いよいよコーチングのスタートです。

目標は形を変えつつも、ビジョン到達までPDCAサイクルをまわし、サポートやフォローをおこないます。

目標到達をサポートする際に必ず使うスキルが、「フィードバック」です。

フィードバックは軍事用語でもあって、「砲弾の着弾点が目標からどのくらいずれているかを射手に伝える」という意味です。

かんたんに言うと、軌道のずれをフィードバックによって正常に戻すようなイメージですね。

たとえば、フルマラソン完走を目指しているクライアントが、オーバートレーニングで故障してしまった場合、トレーニング量などを調整して適正に戻します。

そのようなリアクションをフィードバックと呼びます。

「フィードバッカー」をご存じでしょうか?あなたにはフィードバックで目標と現在地のズレを伝えてくれる人はいますか? | 【良習慣の力!】ブログ

コーチのフィードバックに目が覚める!信頼関係の上に成り立つインパクトある「気づき」とは。 | 【良習慣の力!】ブログ

 

フィードフォワードは未来の事象に対するアプローチ

一方、「フィードバック」の反対に、「フィードフォワード」という言葉があります。

こちらはあまりなじみがない言葉かもしれません。

システムを正常な軌道にするという意味合いではフィードバックと似ています。

区別すると、フィードバックが「過去の事象」に向けておこなわるのに対して、フィードフォーワードは文字どおり「未来の事象」に向けておこなわれるものなのです。

フィードフォワードの意味としては、何か異変を感じて「このままいくとまずいことが起こりそうだな」というケースで、まだ現象が起きていない状況で注意を促すわけです。

先のフルマラソン完走にチャレンジしているクライアントの例で考えてみましょう。

クライアントがジョギングをがんばりすぎて故障してしまいそうだな、ということを予見した際に、コーチは「このままだとオーバートレーニングで故障してしまうかもしれませんので、このあたりでちょっと休みましょう」と提案するのです。

そうして長期的な目的を思い出してもらい、休息をとってもらう、といったようなはたらきかけをおこなうことをフィードフォワードと呼びます。

もっとシンプルにいうと、家を出るときに、

・雨が降っていたら傘をさす

という行動がフィードバックで、

・(今はふっていないけれど)雨が降りそうだな、と思えば傘を持っていく

という行動がフィードフォーワードです。

 

フィードフォワードでトラブルの種を未然に防ぐ

私自身もそうなのですが、前進しようと思っているときには、がんばりつつも「はたして、今の自分はゴールに近づいているのだろうか・・・?間違っているのではないか?」ということに不安を感じるものです。

だからこそ、コーチはフィードバックとフィードフォワードをくり返すことにより、クライアントにより正確に自分の現在位置を知ってもらうように促します。

具体的には、フィードバックは、

・今の調子で進んでいけば、ゴール達成は確実です!
・先週は行動が進んでいなかったので、今週はリカバリーの週にしましょう。

といった言葉がけで、一方のフィードフォワードは、

・現在の良いペースを続けていったときに、最後に超えるべきハードルは何ですか?
・このまま行動が進まなかったら、3年後のあなたはどのような生活をしていると思いますか?

といったような声かけになるでしょう。

目標達成においては、現状を明らかにして、現実を直視することは欠かせないポイントです。

それと同時に、フィードフォワードによって事前にトラブル対策が大切なのですよね。

必然性のあるトラブルを、そのままにしておくわけにはいきません。

先の通り、雨が降りそうなときに、空模様をチェックしたり、天気予報を調べるのと同じことです。

ただ、フィードバックとフィードフォワードを比べると、フィードフォワードのほうが難しいスキルです。

ですから、コーチやコンサルタントのように、客観的に自分を見てくれる人をつけられると理想的ですね(もちろんセルフチェックでもやれないことはないと思いますが)。

「あー、こうなることがわかっていたのに・・・」と後悔する前に、フィードフォワードによって未来の問題を未然に防いでいきましょう。

 

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

■編集後記

習慣化専門学校のメンバーで、お互いの「強み」や「こうすればもっと良くなる」という点をまさにフィードバックし合っています。

こういうことって、親しくない人に聞いても当たり障りのない意見しかもらえないもの。

1年の苦楽を共にしてきたメンバーだからこそできることでもあるのですよね。(^_^)

私も、手痛いフィードバックを受けています。。。(笑)

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

-コミュニケーションの習慣

執筆者:

関連記事

子どもの旅行の思い出を短時間で理解できる!私が息子に問いかけた3つの質問。

あなたは、お子さんが旅行から帰ってきたら、どのようにして旅の印象を確認していますか? 今回、私は良い質問を考えた(自画自賛・笑)ので、ぜひご参考くださいませ!   スポンサーリンク &nbs …

外出自粛中の人間関係の「気まずさ」を解消する方法

コロナショックの影響で外出自粛環境がつくられたことにより、「気まずさ解消」が悩みのテーマになっているそうです。 その「気まずさ」を解消するために私がおすすめしたいのは「アクティブひとり時間」をとること …

「目標」の正しい活用方法。目標の意義は達成することだけではなく、追求するプロセスにある。

たいていの人は、目標を立てたら、その目標を達成することが重要だと思うでしょう。 しかし、より重要なのは、目標を追求するプロセスで成長すことだと考えています。   スポンサーリンク &nbsp …

「聞く・聴く・訊く・効く・利く」の違いとは?

コーチングでは、日本語の「きく」を5種類で区別するようにしています。 意味の違いや活用法を知っておきましょう。   『良習慣コーチング塾』を開塾 昨日は、『良習慣コーチング塾』の第1回目セミ …

最近、仕事で泣いたことがありますか?中途半端な関わりでは仕事で泣けない。

ここ数年、思わず涙する経験が増えました。 自分自身に対する涙もありますが、仕事で泣くことが増えているのです。   スポンサーリンク   「習慣化の学校」メンバーのつながりを見て涙す …

検索

当ブログの管理人

【当ブログの管理人】
似顔絵イラストphoto3

■肩書:良習慣プロフェッショナルコーチ

■キャリア
・ビジネス書作家
・早起きコンサルタント
・国際コーチ連盟(ICF)アソシエイト認定コーチ(ACC)
・トライアスリート
・100kmウルトラマラソンランナー
・会社員

など、複数の活動をしている複業家。
1975年生まれ。茨城県出身、東京都在住。

良習慣を定着させるコーチングによって、クライアントの人生を変えるサポートをしている。

サポートしたクライアントは良習慣の定着によって、独立起業、複業家デビュー、セミナー講師デビュー、電子書籍出版などの目標達成を果たしている。

■公式メディア
「良習慣の力!」ブログ管理人
「複業で自分を磨く良習慣」メルマガ発行者

さらに詳しいプロフィールはこちら

Facebookページ

メールアドレスを記入していただければ、ブログ更新をメールで受信することができます。