運動の習慣

日産カップトライアスロン2016。スイムパートで何度もおとずれた「リタイア」の4文字。

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トライアスロン オリンピックディスタンスの初レース。

本記事ではもっとも不安だったスイムパートについて記します。

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緊張により本番前の試泳が不足していてあせる

トライアスロンはスイムパートからはじまります。

たいていの大会のスイムは、レース前に練習時間があります。

日産カップにも、もちろん練習時間がありました。

しかし、私が練習に行ったときは人が多く、練習待ちの列が長かったのです。

そのため、なかなか前に進めません。

すると練習時間がなくなってきてしまい、

「あと5分で練習時間終了でーす!」

という声が聞こえてきました。

「やばい、ほとんど練習できてない。。。」

あせりを感じます。

その直後に、ようやく海に入ることができました。

今回の本命レース前に3度、オープンウォーターを経験していました。

そのため、ウェットスーツでの泳ぎには少しづつ慣れてきてはいたものの、本当に足のつかない海で泳ぐのは初めての体験。

やはり恐怖感があります。

そのため、あくまでも海に慣れる感覚で、本当に50メートルも泳がずに練習を終えて戻りました。

トライアスロンの私の師匠・井ノ上さんに教えていただいた「練習で一度心拍をあげておくこと」というアドバイスを実践できず、不安を残したままでした。。。

ほどなくして、選手集合場所にてレース前の説明がありました。

運営スタッフの方から、競技ルール説明のあと、「完走しても、リタイアしても、とにかく今日はうまいビールを飲みましょう!」という声かけがありました。

「ビールを飲まないトライアスリートもたくさんいると思うけど・・・。(^_^;)」などと考えつつ、レース開始を待ちます。

ルール説明が終わると選手達の「うぉー!」という声と拍手。

レースへの緊張感が高まります。

 

スイムはスタートから終わりまで挫折の連続

当日の水温は22度。

波もそれほど高くはありません。

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・・・と、会場では話されていましたが、私には充分、高い波に見えました。。。
(写真は朝のおだやかな時間帯に撮った海です・・・)

そして、いよいよ海へ。

緊張感が高まります。

頭から飛び込んでいく強者もいましたが、私はもちろん足からおそるおそる入水。

日産カップは浜辺から走っていくのではなく、海に入って浮かびながらスタートを待つ「フローティングスタート」です。

私は第2ウェーブでした。

第1ウェーブの11時30分スタートより3分遅れの11時33分スタート。

この状況では、カップヌードルができあがるくらいの「たった3分」という時間が、異様に長く感じられます。

一瞬、「このままレースが始まらなければいいのにな・・・」という弱気が出てきました。

一方で、「いよいよ始まるんだな」という楽しみな気持もありました。

複雑な気持とは、まさにこのような感情なのでしょう。

 

スタート〜250メートル

どのような気持であっても、時間は容赦なくやってきます。

11時30分。

「ふぉぉぉぉぉぉぉん!」

という、トライアスロンではおなじみ合図がなり、いよいよ私の人生初めてのオリンピック・ディスタンスのレースがスタートしました。

私はスイムに自信がないため、最後方からゆっくりスタートしました。

こうすればバトルに巻き込まれることを防げると思ったからです。

ただ、そのように考えたのは私だけではなかったようで、50メートルくらい泳いだところで、近くの選手とぶつかり、いきなりあわてました。

気持があせったので、落ち着くためにクロールをやめて立ち泳ぎ。

そのようなことを何度か繰り返していたので前進できず、なかなか波にのれません。

3分後、私の後ろの第3ウェーブの集団がスタートしました。

私が恐れていたことが起きました。

泳ぎはじめていきなり休んでいたりしたことも影響して、150メートルくらいのところで後ろのウェーブの速い選手たちがやってきました。

そして、どんどん追い抜かれていきます。

バトルにもならないぐらいにあっさりと。

私はまた泳げなくなり、その場で浮き続けます。

目の前を驚くほどのスピードで泳いでいく選手を見ながら、

「彼らは、なぜあんなに速く泳げるんだろうか・・・」

そのようなことを考えていました。

一瞬、自分がレースに参加していることを忘れそうでした(笑)。

ひと通り過ぎ去ってから、また泳ぎはじめます。

しかし、お台場で泳いだときのように波はおだやかではなく、何度も海水を飲みます。

「く、苦しい。。。」

このとき、本当にリタイアを考えました。

「やはり自分には無理だった・・・。」

でも、同時に、

「150メートルでリタイアって、、、いくらなんでも情けないなぁ。」

「せっかく東京から奥さんと娘が来ているのに。」

「奥さんと娘に会ったときに、150メートルでリタイアしちゃったよ、って言いたくないわ。。。」

「制限時間を超えても良いし、1500メートルは泳げないかもしれないけど、時間いっぱいまで泳ごう。」

というのが、私の今回の目標となりました。(^_^;)

そうして少し気持が戻ってきたので、また泳ぎ始めました。

 

250メートル〜750メートル

ようやく最初のブイに到達しました。

スイムが得意ではないため、ブイを曲がるだけでひと苦労。

なんとか曲がると、そこでまたあせりが出ます。

「やばい・・・!」

私はボートにのっているレスキュースタッフに手をあげます。

するとちょうど私のすぐうしろにいた選手も手をあげていて、2人でボートのへりにつかまって休みました。

後ろを見ると、すでにボートに乗ってリタイアしている選手を見ました。

「あれは、いやだな・・・(~_~;)」

率直に、そのように感じました。

「やっぱり、もう少し。泳げるところまで泳ごう。」

ボートにつかまって休んでいると少し気持が落ち着いてきたので、また泳ぎはじめます。

そんな感じで、泳ぎつつ、休みつつ、少しずつ進みながら、最初の1周目をなんとか泳ぎました。

ここでも「陸へあがってリタイアしようかな。。。」と思う弱い自分がいましたが、なんとか思いとどまりました。

 

750メートル〜1,500メートル

海で泳ぐことに体が慣れてきたのか、2周目はあまり休むこともなく、比較的順調に泳ぐことができました。

あいかわらずカーブには苦労しましたが。。。

そのようにして、ようやく最後の250メートルの直線。

あとはまっすぐ泳ぐだけです。

ヘッドアップを入れながらゴールを目指します。

ここで、水上で何かを話しているレスキュースタッフの声が聞こえました。

私に向かって何かを話しているのかと思い、泳ぎをやめてスタッフの方を見ると、私に話していたわけではありませんでした。

最後尾の選手にはスタッフがつくものですが(私はよく知っています・笑)、さすがにウェーブスタートが後ろの選手がまだいるはずです。

どうやら、泳ぎの危なそうな選手についていたと思われます。

「そんなにあぶなっかしい泳ぎなんだな・・・自分の泳ぎって。」と思いつつ、すぐ横目にレスキャースタッフの姿を感じることができるのは安心でもありました。

少しずつ近づくゴール。

ただ、心配だったのは1時間というスイムの制限時間でした。

防水のスポーツウォッチといったような気の利いたツールは持っていなかったので、、、「制限時間以内に泳げたのかな・・・。」といった不安を抱えながらスイムパートのゴールへ向かいました。

「お疲れ様でしたー!」

というスタッフの方の声を受けながら、陸に上がりました。

これでようやく「ああ、、、制限時間内なんだな。」と思いました。

「なんとか溺れずに戻ってこれた・・・。」

前の週に泳いでいたお台場のオープンウォーターとはまったく違う安堵感がやってきました。

大げさかもしれませんが、「俺、生きている。」という感覚です。

 

制限時間内に泳ぎきれたスイムパートと家族との出会い

デッキを上がってトランジションエリアに向かいます。

前方を見ると、そこには妻と娘の姿がありました・・・!

このとき、「ああ、あそこでリタイアしていなくて良かった・・・!」と思いました。

妻に、「(スイムの制限時間に)なんとか間に合ったみたいだよ。」とカラカラの声で。

すると、「前より速くなってるよ!いま48分くらいだから!」との返答。

お台場で55分かかっていたところ、7分ほど短縮できた計算となります。

私にとっては意外でしたが、ラッキーでした。

ウエットスーツの上着を脱ぎながらトランジションエリアに向かいます。

この動作、やってみたかったことの1つでした(笑)。

「数秒を惜しんでレースに取り組んでいるトライアスリート」という感じがかっこ良いのですよね。(^_^)

どのような行為やイメージに自分欲求を感じるのか、ということも自分が好きなことを追求するのに役立ちます。

「人生でやってみたいことを、また1つ達成できた!」

そんな個人的な小さな達成感を味わいながら、バイクパートにうつりました。

バイクパートの記事は、次の記事にて。

 

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■編集後記

昨日は、会社の仕事のあとに出版のWebセミナーを受講。

その後、継続クライアントさんとのコーチングセッション。

ブログについて、熱く語り合ってしまいました(笑)。

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など、複数の活動をしている複業家。
1975年生まれ。茨城県出身、東京都在住。

良習慣を定着させるコーチングによって、クライアントの人生を変えるサポートをしている。

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